こんにちは、不器用です。
時にみなさん、キャンプをしたことがあるでしょうか。
バーベキューとかのあれです。屋外でやるやつ。
キャンプの楽しみ方は人それぞれではありますが、中でも私は
不便であることをあえて楽しむ、という部分に注目しています。
火を起こす際、ライターやガスコンロがあれば簡単に目的を完了できますが
自分でたたき起こした小さい小さい火種を大事に育てて、やがて大きくなった火のそばに腰かけた時のあの達成感はキャンプならではのものと言えるでしょう。
普段の生活の便利さを一時的に制限することで、自力で物事を達成した喜びを強く感じられ
改めて現代の技術に感謝をすることさえできる。
それがキャンプの楽しみ方の一部ではないでしょうか。そう考えます。
そして便利さが増しているのは生活だけでなく、ゲームにおいてもそうですよね。
FPSを例に挙げて考えてみますと
ミニマップ、残段数の表示、ヒットマーカー、グレネードなどの危険を知らせるインジケーター
コンパス、味方の位置が壁越しに見えるシステム、時間経過で回復する体力……など
(これらを「HUD」と呼んだりしますよねぇ)HUDについての記事はこちら↓
【HUD縛り】ゲームの世界に1024倍のめり込む遊び方【縛りプレイ】
このように現代のFPSには、我々が楽しくゲームを遊ぶための便利機能がたくさん搭載されています。
いつもありがとう。
ただし、FPSプレイヤーの中には、キャンプのようにある程度の不便も楽しみたいという嗜好をもつ方もいるでしょう。
今回はそんなあなたにピッタリなゲーム。
Escape from Tarkovをご紹介します。
どんなゲーム?
Escape from Tarkov(以下EFT)が簡単にどんなゲームかを説明すると
ハードコアリアリスティックアクションオンラインFPSRPGシミュレーターです。
嘘じゃありません。公式サイトに書いてました。うんこを投げないでください。
もっと簡単に言うと、物を探して生活するゲームです。
本当です。うんこを投げないでください。
プレイヤーは放棄された街や建物に赴き、ガラクタの中からまだ使える物品を探し出します
食べ物や弾薬、武器などはその場で使用できたり、持って帰って準備したりできます。
また高価なアイテムは持ち帰って売却することで、次の探索(レイドと呼びます)に持っていく装備を買うためのお金を得ることができますので、プレイヤー同士で奪い合いが多発します。
装備を用意してフィールドを探索し、使えるアイテムを持って帰り、それを売ったりそのまま使ってまた次の探索へ……
というのがEFTの大まかな流れ。これを繰り返して遊ぶゲームです。
クエスト(依頼)をこなすと報酬をもらえますが、明確にゲームクリアとなるクエストはありません。
ここが楽しいEFT
私がEFTをプレイする中で感じた
ここが楽しいポイント、ちぢめて「ここポン」をいくつかご紹介します。
それでは参りましょう。
戦場で見つけたアイテムを持って帰れる
EFTを人に勧めてよく言われるのが
「バトロワの漁るとこだけやるんやろ」という日本語の単語からなる文章です。
はっきり言いましょう。
その通りです。
すみません。帰らんといてください。
まだ出来るって。おい。
その通り、とは申し上げましたがEFTと他のバトロワの違いは
漁って見つけたアイテムを持って帰れることと、最初から装備を持ち込めることです。
ApexLegendsなどに代表されるバトルロワイヤル系シューティングでは
武器の持ち込みはできず、アイテムを探すのは今、この戦いを生き延びるためです。
一方でEFTは武器の持ち込みが可能であるため、今を生き残るだけならアイテムを探す必要はありません。
しかし、EFTはシューティングだけでなく、シミュレーターとしての顔も持っています。
プレイヤーは一つの戦場を生き残るのではく、放棄された街に取り残された兵士として
生き続けなくてはなりません。
なのでEFTでアイテムを漁るのは今を含めた、この先の未来を生き続けるためであると言えやす。
ためであると
家康。
なので私はEFTがバトロワより、モンスターハンターの遊びに似ているのではないかと思います。
出撃前に武器や防具を装備したり。
持ち帰ったアイテムはボックスに入れて保管したりするところも共通していますね。
新米ハンターの頃はキノコやジャギィの皮を売ってコツコツとお金を稼ぎ
徐々にアオアシラやクルペッコなどに挑戦できる実力と装備を身につけ、熟練のハンターはリオレウスやジンオウガを相手にすることができる、といったような。
ちなみにモンハン3rd世代です。温泉万歳。
EFTもモンハンと同じく、最初は比較的安全な地帯でNPCと新米プレイヤーを相手にアイテムを集め
資産が増えるにしたがって、より貴重なアイテムの争奪戦に適した装備を整えることができます。
一期一会の即戦力を集めるバトロワと、EFTの資産を増やすためにガラクタでも拾う覚悟のアイテム漁り。
この違いを理解していただけるとそれ以上に嬉しいことはありません。
極限の緊張感を味わえる
EFTでは、他のFPSと比べても異常なほど高い緊張感を味わうことができます。
勝ち負けでひりつく競技系のFPSのそれとも違う
もっと人間の深くにある、根源的な恐怖からくる緊張感。
断じてやったことはありませんが、万引きや強盗の終盤に感じるのと似ている気がします。
経験は一切ないですが。
(本当にありません)
小学校の時に習った作文の書きだしを使うなら
EFTには二種類の恐怖があります。
それは死の恐怖と、奪われる恐怖です。
死のそれは一般的ですよね。
誰だって他人から殺意と共に銃を向けられたら怖いですから。
EFTのフィールドには複数人のプレイヤーと、NPCが存在します。
NPCのほうは配置されている場所も行動パターンもある程度決まっているので
慣れてくるとそれほど怖くはないのですが、問題はプレイヤーのほう。
どこにいるかも、何をするかも予測不能の武装兵が、いつでも自分のそばに潜んでいる可能性があるというのだから。
うっかり索敵を怠った日には暗闇から轟音と共にショットガン一撃、いつ喰らってもおかしくないゲームです。
びっくり菊。と言えます。言わざるを得ません。
ちなみにEFTは丁寧に弾丸が空気を切り裂く音も実装されていますので、自分の顔の真横をスナイパーライフルの弾が通った時、心臓が口から飛び出るのも体験できます。
そしてもう一つの恐怖、奪われる恐怖。
先ほどEFTではアイテムを持ち帰れることを紹介しましたが、それは無事に脱出地点まで生きてたどり着ければの話。
死んでも失わないのは、ポーチという小さな箱に入れておいた物のみ
倒されるとそれ以外はすべて失ってしまいます。
何らかの原因でポーチに入りきらなかった超高級アイテムを持って、東西南北銃声騒ぎの祭囃子を脱出地点まで怯えながら帰る状況を想像してみてください。
フィールドにはどこから来るかわからないプレイヤー、いつもなら脅威にも感じないNPC
そして失うもののないプレイヤースカブ。
(プレイヤースカブは、配られたランダムな装備で出撃するゲームモードのことです)
こんな怖いこと他にありますか?
私にとっては飲食店でバイトすることに並ぶ恐怖です。
EFTはマルチプレイヤーホラーゲームの一つの正解かもしれません。
少しの不便によって実在感を得られる
個人的にEFTでもっとも印象的な部分がリロード関連です。
多くのFPSゲームにおいてリロードは、例えるなら一つのコップにバケツから水をくむような作業ですが
EFTではコップを区別して、それぞれのコップの水の残量を管理するような仕事であると言えます。
どういうこと?
改めて説明します。
個人的にEFTでもっとも印象的な部分がリロード関連です。
EFTはマガジンひとつひとつを別のアイテムとして扱います。
マガジンが区別されるので、そこから撃った弾は自動で補充されることはありません。
いつものFPS感覚でリロードを細かく繰り返していると、微妙に残弾の減ったマガジンがいくつもできることになってしまいます。
マガジン内の残弾を回復させるには、立ち止まって鞄を開き、銃弾をマガジンに一発ずつこめる必要があります。
これを煩わしいとらえるか、はたまた仕事の後の一服のように気持ちが落ち着くものととらえるかは人次第。
さらには、マガジン内の残弾数を知るには、一度マガジンを取り外して目視で確認しないといけません。
当然じぃっと見て残弾を数えるわけではないので、知りえる情報も
満タン、ほぼ満タン、半分くらい、半分より少ない、ほぼない、空っぽとアバウトなもの。
(一部マガジンによっては正確な残弾数を知ることができます)
見たことがあるでしょうか、リロード一つにこれだけの要素があるゲームを。
もちろんCoDシリーズやApexLegendsのような便利さ、手軽さはありませんが
この徹底したリアリティへのこだわりがゲームへの没入感を高め、自分がそこにいるように感じられる要因を作り出しているのだと思います。
またリロードだけでなく、ゲーム画面に表示されるHUDの情報が少ないことも実在感を得やすい要因となっています。
例を挙げると、EFTのHUDにはミニマップやコンパスが存在せず、現在地や脱出地点は自力で割り出すほかありません。
コンパスを開いている間はHUDに方位の情報が表示されますが
あくまでプレイヤーの分身である主人公が知りえる情報の補助として扱われているようです。
ミニマップ等の便利機能の代わりにゲーム内にはアイテムとして地図が存在し
コンパスもフィールドを探索中に実際にゲーム内で確認することで方角を知ることができます。
実際には多くのプレイヤーが攻略サイトのマップを利用していますが
何度も同じフィールドに赴き地形を覚えることで、マップやコンパスを使わずとも迷わず探索することができるようになります。
私は攻略サイトのマップを利用することを否定しません。
それがミニマップの代わりになるものではありませんから。
それは外部ツールでゲーム画面上にミニマップを表示する、というような直接的なものではなく
ゲームのプレイヤーである我々は、自分の目で見た地形と地図を見比べて位置を把握しなければなりませんよね。
ゲーム内外のマップ問わず、それを利用して土地勘を得ていくその過程が
我々プレイヤーをゲームに引き込んでいくものであると、思わざるを得ません。
装備を多彩にカスタマイズ
何度もキャンプを楽しんでいる常連キャンパーの皆様の中には
持っていく道具にこだわりを持っていらっしゃる方も少なくないかもしれません。
店頭に並んでいる商品を見て、手に取って、購入し実際に使ってみて
自分好みの道具をそろえていく……
愉悦。
そしてそれはEFTでも同様に味わうことができるんでゲスよ。陛下。
EFTでは驚くほど多様な銃のカスタマイズが可能です。
実装されている銃の種類もさることながら、驚異的な改造パーツの多さが特徴的。
バレル、ガスブロック、ハンドガード、レシーバー、ボルト、マウント、グリップ、ストック、マガジン……
一部の重要なパーツを除いてすべてのパーツを置き換え可能な銃も存在します。
いわゆるテセウスの船。ほとんどテセウスの船。
さらには弾丸の種類も豊富で、カスタマイズ可能範囲はとどまることを知りません。
みなさんもぜひ、時間とお金をかけて育てた愛銃と共に生きる喜びを感じてみてください。
ちなみに私はカスタムした銃を失うのが怖くて、ずっとスタッシュ(保管庫)に保存しています。
おわりに
お疲れ様です。
ここまでEscape from Tarkovの楽しさをご紹介しました。
最後にもう一つだけ、EFTの楽しいポイントをご紹介させてください。
それは、飲食です。
ほんまにほんまに。
食べ物、飲み物のすべてにそれを消費するときのアニメーションが用意されているんです。
缶ジュースなら蓋を開けるところから飲み干すまで再生されます。
なぜかこの要素が強烈に私の心に響いて、そこからEFTのとりこになってしまいました。
プレイヤーの分身である主人公(以下タルコフくん)が
実際に飲食をする様子が見られるのはフィールドに出撃中だけなので、毎回わざわざ持ち込んで食べてます。
タルコフくんはいつも撃ったり撃たれたりして心が荒んでしまうかもしれないので
せめて食事は楽しんでほしいですからね。
以上です。
飲食を楽しむのは一般的ではなく、非常に個人的な楽しみ方だと思ったので
最後に紹介いたしました。
ちなみに飲食だけでなく、薬品やケガの治療にもアニメーションが用意されています。
それでは。
(https://www.escapefromtarkov.com/)
Escape from Tarkov公式サイトリンク
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