『HadesⅡ』楽しみですね
ご挨拶
こんにちは、不安です。

今回は、先日続編が発表された『Hades』をクリアしたのでそのレビューです。
2000円くらいで購入してクリアまで60時間以上遊ぶことができました。
良かった点と、気になった点に分けて要素を挙げてゆきます。
それでは参ります。
Hadesの物語(導入部分のみ)

主人公の王子ザグレウスは、死者の国、冥界の”何ぴとも逃れられぬ”という掟に逆らい、ザグレウスの親戚であるオリュンポスの神々の助けを借りながら、死者の国を統べる神でありザグレウスの父である厳格な冥王ハデスの所領からの脱出を目指す……
というのが本作のストーリーの導入部分です。
物語の舞台が冥界であったり、主人公が冥王神ハデスの息子ということでプレイヤーが共感できる部分があるのかと心配していましたが、ゲームを進めるにつれてザグレウスが冥界から脱したい理由や、彼の過去などが明かされてゆきますので問題なく感情移入することができました。
良かった点
『Hades』本編をプレイ中に良いと感じた、感じざるを得なかった点を挙げます。
会話イベントとそのパターンの多さ

本作は『館』と『外』の2パートで構成されています。
名前は勝手につけました。
プレイヤーは『外』で複数のステージを持ついくつかのエリア(ダンジョン)を順にクリアすることを目指し
『外』で敵に敗れると強制的に『館』へ戻されることとなります。
『館』は敵に襲われることのない安全な場所で、主人公ザグレウスの友人や愛犬、館で働く従業員などが住む場所です。
『館』では彼らと会話をすることができ会話イベントが進行していきます。
そしてイベントの進行状況に応じて彼らから特別な依頼をされることも。
この会話のパターンがとにかく多いのが非常に良かった。

ローグライクというジャンルの特徴として、1度倒されてしまうと最初からやり直しになってしまうことがありますよね。
人によってはせっかく集めたアイテムや進行状況がリセットされてしまうことが辛いと感じることがあるでしょう。
一方で『Hades』は敵に倒されて『館』へ戻ってくるたびに友人たちとの会話が可能になるので、単なるやり直し以外の価値を生み出してくれていると感じました。
倒されて戻るときのストレスが少ない。
そして本作の良い部分はそれだけでなく、『外』でダンジョンを攻略中にも細かく会話が差し込まれる点も特筆すべきでしょう。
『Hades』においてのアップグレードの1つに祝福というものがあります。
これは主人公ザグレウスの親戚であるオリュンポスの神々が彼に協力して、特別な力を授けてくれているというイメージです。
この祝福を授かる前に神々が主人公になにか話しかけてくるのですが、これのパターンも同じく大量に存在しますので、ダンジョン攻略中も飽きや孤独を感じることなく遊ぶことができたのが素晴らしかったです。

その他にもプレイヤーがダンジョン内で何かを見つけるたびに主人公のザグレウスがなにか呟いたり、敵やボスに向かって話しかけてみたりと、ゲーム実況してくれているのが他のゲームと違う良さだと感じます。
ゲーム実況はちょっと違うか。
あと驚いたのが、ゲーム内の出来事に対して頻繁に登場人物が言及することがありました。
例えば、直前に倒されてしまった原因とか。

他にも大量に存在するので、ゲーム内の登場人物をただのNPC以上の存在に感じることができます。
これいろんなゲームで採用してくれませんか。
やり直し以外の価値

先ほどの会話イベントと被っているのですが、倒されて戻る『館』でしかできないことが用意されているのでやり直しがそれ以上の価値を持っていると感じました。
『外』で獲得できるアイテムの中には倒されても失わずに持って帰ることができるものが存在します。
それを主に『館』で使用することで、ステータス強化やダンジョンの改造、または家具を購入して模様替えすることさえできます。
これがなかなか楽しい。
これらの理由から、本作は倒されることによる落胆が最大限緩和されたローグライク系のゲームであると、言わせてください。
お頼み申す。
気になった点
続いてゲームをプレイ中に悪い意味で気になった点を挙げます。
『館』に戻らないと会話イベントが進行しない

「倒されて戻るたびに会話イベントが進行する」のは良い部分として紹介したばかりなのですが、これには落とし穴がありました。
「戻るたびに」というのは裏を返せば「戻らないと」と捉えられます。
ゲーム序盤の慣れていない状態では敵に倒されて『館』へ戻ることが多かったので、帰ってくるたびに会話ができることを喜んでいました。
ですがゲーム中盤から終盤にかけて、ゲームに上達し1度の周回で倒されるまでにかかる時間が長くなってくると、会話イベントを進行させるのにかかる時間も比例して長くなってしまいます。
このため、ストーリー本編終了時点で、完了していないイベントが複数存在することとなりました。
どうしてもイベントの結末を素早く見届けたかったので、わざと敵に倒されて戻ることを繰り返していましたが、あまり気分はよくありませんでした。
ごめんなさいね、ザグレウス。
アップグレードが控えめ

他のローグライクゲームで見られた、アップグレード同士の組み合わせで圧倒的な力を手に入れる遊びはあまりなかったように感じます。
すべてのローグライクジャンルのゲームがそうである必要はありませんが、個人的にアップグレードのシナジーによる圧倒的な力を楽しみにしていたので少し気になりました。
しかしながら、無いなら無いでそういうゲームだと観方を変えることができたので、十分楽しむことはできました。
そもそも最初からできるアクションが派手なこともありましたし。
派手スということですかね。
ちゃうか。
クリアまでにかかる時間はもうちょっと短くてもいい

詳しくは言及しませんが、「やっとクリアした!」からもうちょっとストーリーが続きます。
それ自体は非常にありがたいのですが、やることがあまり変化しないのが気になりました。
やっとクリアしたと思ったのにまだこれを繰り返さないといけないのか、とまで思ったこともあります。
厳密に言えば、ダンジョンの改造で自由に難度を調整できるのですが、そのころには私の興味がストーリーの方へ偏っていたため、攻略はもはや挑戦ではなく手間になっていました。
後半は上達してきてミスも減ってくるので、ただ作業的にクリアすることも……
これに関してはローグライクというジャンル自体がストーリーとの融合が難しい可能性があると、そんな気がしています。
いつか言語化する必要があるでしょう。
ともかく、会話のパターンが多いことは非常に良かったのですが、ストーリーやイベントを回収するためにかかる時間が長かったかなと感じました。
総評

『Hades』、なかなか良かったです。
特にキャラクター達との会話が良かった。
あと主人公のザグレウス王子が本当にいいやつで、こんな人が友達、あるいは息子や親戚なら可愛くて仕方がないだろうなと思います。
主人公がしっかりと決まりきった人格を持っているゲームは、プレイヤーが主人公のキャラクターを気に入らないとプレイもままならないんじゃないかと思っているのですが
私にとっての主人公ザグレウスは、単なる自分の分身とは違う存在でした。
2000円程の価格設定のゲームに求めるストーリークリアまでのプレイ時間を大幅に超えてきたことに驚きを隠せません。
その点においてコスパが良いゲームともいえるかもしれませんね。
『HadesⅡ』ではストーリーとゲームシステムのより良い融合を期待したいところです。
絶対買うので待ってます。
こんな人におすすめ
アニメやゲームではキャラクターの魅力を重視する人
ちょっと難しいアクションゲームが好きな人
息子や甥っ子を持っている人
ギリシャ神話を舞台にした作品が好きな人
しまいに

お疲れ様です。
もう総評でかなり喋ったので控えめに。
久しぶりにレビューを書けて楽しかったです。
ネタバレあり感想とゲーム紹介も併せて書きたい気分でもある。
といったところで今回はここまで。
ご覧いただきありがとうございます。
愛をこめて。
亡者より。
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