ゲームにおける一本道は悪いことなのか【考察】

考察

こんにちは、行き止まりです。

今回は逆オープンワールド、いわゆる一本道ゲームについて考えます。

IGN JAPANのしゃべりすぎGAMERでもすでに取り上げられていますね。

私は一本道のゲームそれ自体を悪いものだとは思いません。
むしろRPGで主流のストーリーテリング、メインクエストと共にストーリーを追う手法に適していると思います。

メインクエストとストーリーの形に一本道のデザインが適している理由

なぜメインクエストを用いてストーリーを伝える方式に、特にオープンワールドと比べて一本道が適しているかと申しますと、単純にストーリーに集中しやすいからです。

以前オープンワールドとストーリーのずれという記事を投稿しました。

記事の概要は、メインクエストでストーリーテリングを行うシステムのオープンワールド作品においての探索はメインクエストの進行を遅らせているように感じられ、緊急性や緊張感のあるストーリーの雰囲気と自由気ままな探索は上手く融合しておらずプレイヤーに違和感を抱かせてしまう、というものです。

これはオープンワールドのゲームがメインクエストのストーリー以外に探索という遊びを取り入れたことによるものです。

『Outer Wilds』のように探索が直接ストーリーに関わらない限り、どうしても探索とストーリーは同じゲームに存在していながらどちらかを無視してしまうものとなっています。

Outer Wilds(2019)

また『ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド』ではメインクエストで得られるストーリーについての情報が少ない代わりに、失われたリンクの記憶(ストーリー要素)を探索によって発見できますが、これはプレイヤーが任意で行う要素なので各プレイヤーによってストーリーの満足度に高低差が生じます。

一方で一本道のゲームシステムであれば、探索の必要がない分オープンワールドと比べてストーリーを集中して追いやすく、ストーリーの緊張感に合わせてプレイヤーの行動をゲーム側がコントロールしやすいので物語とのずれを感じることも少ないと考えます。

例えばストーリー上で危機が迫っている時はメインクエスト以外の要素を制限してプレイヤーを誘導し、それを解決したら息抜きをするために制限を解除するといった具合です。

オープンワールドは良くも悪くも、メインクエストを進めるタイミングはプレイヤー次第で決定されるので自由であるように感じますがストーリーの雰囲気に合わせてプレイヤーを誘導するのは苦手で、せいぜいプレイヤーの情に訴えかけてストーリーを追ってもらうのが限界のように感じます。

「できるだけすぐ会いに来てほしい」という手紙に強制力はほとんどない
Hogwarts Legacy(2023)

以上の理由で一本道はオープンワールドよりもストーリーを集中して楽しむという面で優れていると考えます。

そしておまけ程度の要素ですが、ストーリーの展開によっては街や地形を変化させたり崩壊させたりといったダイナミズムを持たせることができるのは先へ進んだら戻らない一本道ゲームの利点です。

しまいに

いかがでしたか🤗

今回の話題についての要点はほとんど書けたと思うので一度ここで締めておきます。

ストーリー重視のゲームがオープンワールドばかりでなく、一本道やゲームならではのストーリーの語り方や手法を積極的に採用してくれることを願います。

ご覧いただきありがとうございます。

それでは。

次のページでは一本道についてとりとめもなく考えているさまをご覧いただけます。

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